電気のアニメーション基礎:電気、放電の物理的性質

アニメーション
記事内に広告が含まれています。

電気をアニメーションで表現する際に、特徴を理解しておこうということで、電気の通電・放電の物理的現象をまとめておこうと思います。

最初は稲妻とかやろうかと思ったんですが、調べてみるとかなり複雑だったので、規模が小さいものから理解していこうと思っています。

スポンサーリンク

電気とは?

電気は「電荷(電子など)が移動するときに起きる現象」です。

もう少し言うと、電子という小さな粒が、電圧(エネルギーの差)によって生じた電場の力に押されて移動することで起きるエネルギーの流れです。

その流れの過程で、抵抗などによってエネルギーが熱として変換されたり、条件によっては光として放出されることがあります。

つまり、私たちが見ている光そのものは電気ではなく、電気が流れた結果として現れる現象の一部です。

電気に関する用語

  • 電荷(charge)
    • プラスとマイナスがある性質
    • 電子はマイナス側
  • 電場(field)
    • 電荷が作る見えない力の空間
    • プラスとマイナスが引っ張り合う
  • 電流(current)
    • 電子が実際に動くこと
    • 動くとエネルギーが伝わる

電圧(電荷の分布の差)によって空間に電場が生じ、
その電場によって電子が力を受けて動き、電流が流れる。

抵抗はその電流の流れにくさを決める性質で、結果として電圧と電流の関係を制約する。
抵抗は空気か導線かといった材質だけでなく、その状態や温度などによっても変化する。

水で例えると:

  • 電子:水
  • 電圧:高さの差
  • 電場:斜面の傾き
  • 抵抗:川の流れにくさ(岩・粘り・狭さ)
  • 電流:水の流れ

① 通電

電圧がかかると回路に電磁場が形成されます。電磁場はエネルギーを運んでおり、そのエネルギーによって導体の中の電子が動き始めます。この電子の流れが電流です。

動いた電子は原子に進路をじゃまされながら進み、そのエネルギーを周囲に渡します。その結果、原子の振動が激しくなって熱が発生し、十分に高温になると光も放たれます。

  • 電球のフィラメント(材質タングステン)…細くて長い
  • 電熱線(材質二クロム線)…細くて長い
  • 2つとも電子が進む途中で原子と相互作用しやすく、エネルギーを渡しやすい

抵抗に通電すると、大体は

  • 中心付近から発光が始まり、発光領域が広がっていくことが多い(場合によっては端から、素材のムラによって広がり方は異なる)
  • 発光色は赤 → 黄 → 白へと変化する(電熱線は赤色で止まることもある)

電球に通電

電熱線(ニクロム線)

② 放電・スパーク

一瞬で発生し、バチっと光るスパーク(火花放電)は、空気がプラズマになって光る現象です。

具体例

  • 静電気の「バチッ」
  • アーク溶接(アーク放電:持続するプラズマ)
  • 稲妻
  • ショートした配線の火花

普通の空気は電気を通しにくい絶縁体です。しかし強い電圧がかかると、空気中の原子から電子が引き剥がされます。

すると空気中に、自由に動ける電子とイオンが大量に生まれます。この状態をプラズマと呼びます。

プラズマになると電気が流れる道ができるため、電流が一気に流れます。このとき高温になった空気が発光し、スパークとして見えます。

スパークのでき方

  • 強い電圧で空気中に電場ができる
  • 電子が引き抜かれて空気が電離する
  • 電離が連鎖してプラズマになる
  • 電流がそのプラズマの道を通る
  • 光と音が出る

スパークで光が出ているものと、銅線などが溶けて飛び散って火花のように見えるものが混ざっていることがあります。

アーク溶接やショートなどは、プラズマの発光する範囲が広く、その中で電流が集中する場所が揺らぐため、ギザギザした光の塊に見えます。

色について

スパークの現象で青い光が見える理由:

  • 空気がプラズマ化している
  • 窒素・酸素が発光する
  • 高エネルギー放電なので青〜紫寄りになる

音について

空気が一瞬で超高温になり、爆発みたいに膨張して衝撃波が出る → 「バチッ」という音が出ます。

③イオン化・プラズマ

②のプラズマ状態の規模が大きくなると以下のような現象も見えます。

スパーク、稲妻、オーロラ、太陽フレアは規模や発生条件こそ異なるものの、いずれも電気を帯びた粒子が運動し、周囲の原子や分子へエネルギーを与えて発光するプラズマ現象です。特に稲妻はスパークを巨大化したような現象であり、オーロラや太陽フレアも、規模の大きなプラズマの運動によって光って見えています。

  • プラズマボール
  • オーロラ
  • 稲妻
  • 太陽フレア

プラズマボールの仕組み

中央の電極には高周波・高電圧がかけられていて、高速で極性が反転するため、周囲には向きが交互に変わる電場が発生します。

ガラス球内部の低圧ガス(ネオンやアルゴン)は電離してプラズマとなり、フィラメント状の放電経路が形成されます。

電子がガス原子に衝突して励起と発光を繰り返すため、光の筋として見えます。

またフィラメントは加熱による対流などの影響で揺らぎ、動き回っているように見えます。

手や指をガラスに当てると、人間の体は周囲の空気よりも電気を通しやすいため、その方向へフィラメントが伸びやすくなります。

光の形

スパークのときは極端に細い経路に一気に電流が流れますが、プラズマボールの場合はプラズマとなって発光している領域にある程度の広がりがあります。そのためギザギザした形ではなく滑らかな線に見えます。

オーロラや太陽フレアも同様に、広い領域のプラズマが発光している様子が見えています。

物質の第4の状態

プラズマは固体・液体・気体に続く「物質の第4の状態」です。気体に強いエネルギーが加わると、原子から電子が引きはがされ、電子とイオンが自由に飛び回るプラズマになります。太陽や恒星の内部・表面、多くの星間空間はプラズマでできているため、宇宙で最も多い物質の状態とされています。

スポンサーリンク

電気のアニメーション

  • 電球が光る
    • タングステンなどの抵抗が赤くなる
    • 中央から黄色、白い色が広がってくる
    • 明るさやグローが強くなって光る

じんわりと広がっていく/瞬時に点灯する場合があります。

  • 放電・スパーク
    • 金属が近づいたときにスパークが出ますが、そのときに周囲に青いフレアやひかりのにじみも出ます。
    • 長く電力が供給されてる場合は、金属が溶けて火花として散り続ける。スパークの形を1コマずつ変化させる

スパークの形、火花(実際は黄色い)、フレア(青い)を1コマずつ大きく変化させてアニメーションさせるとバチバチとした放電が表現できます。

⚠ フラッシュ・点滅表現について

スパークや稲妻などの強い発光表現は、光感受性てんかん(Photosensitive Epilepsy)など、光の刺激に敏感な方へ影響を与える場合があります。

一般的には、1秒間に3回を超える強い点滅や、画面全体が大きく明滅する演出は避けることが推奨されています。

映像を制作・公開する際は、点滅の回数や輝度、画面全体への影響にも配慮しましょう。詳しくは、以下の記事で解説しています。

電球にじんわり光がつくアニメーション(自作)

ショートでスパークのアニメーション(自作)

フラッシュ・点滅表現に注意してください

スポンサーリンク

まとめ

前から電気って苦手だなって思ってたんですけど、やっぱり理解が難しいです。
というより最初から電流の向きを正負逆向きに教わってるとか、実際は電場がエネルギーを運んでいるとか、普通に複雑な要素が多すぎたので、きっちりとした理解は諦めようと思っています。

とにかく+と-とか、なんか差ができたら電流が流れるって思っとけばいいんじゃないですかね。それが、銅線とかなくて空気でも結構電気が流れるときがあるよ、って感じだと思います。ちゃんと知りたい方は各自で調べてください。

現象の難しさに関わらず、電気の表現はとにかく速いので、1コマずつ電気ぽい形を描けばそれなりに表現できます。簡単だけどインパクトあるので、初心者さんにもオススメです。←簡単だよと思ってたけど、点滅やフラッシュを多用しちゃって光過敏性発作(光感受性発作)を起こす原因にもなりうるので注意が必要な表現でもありました。一瞬バチっとするくらいなら大丈夫なので、点滅やりすぎないよう気を付けてください。

スポンサーリンク

関連記事

コメント