水のアニメーション基礎:波の性質・動き

アニメーション
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前回、水しぶきや水滴などの動きについてまとめたので、今回はもっと大きな動きである波の性質や動きについてまとめたいと思います。

今回も基本的な性質や動きについて説明していくんですけど、表現は自由ですので、原理を知って、自分なりのアニメーションを作るのに活かしてもらったらいいかなと思っています。

前回の水のアニメーション記事

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波のでき方

お風呂の水であれば、水面を叩いたり押したりすることで波を作ることができます。
もっと巨大な海の波などはどうやってできるのかを整理しました。

波は風によってつくられる

  • 風の乱れ(速度変化による渦)が水面に小さな凹凸を作る
  • 凹凸ができると風がさらに力を加えやすくなり波が成長する
  • 複数の波が合成されると波のグループ(波群)となる。
  • 波同士の相互作用で整理され、長周期の波(うねり)が残る。うねりは何百km~何千kmも伝わる
  • 浅瀬に来ると
    • 速度が落ちる
    • 波長が短くなる
    • エネルギーが横方向に圧縮されるので波高が上がる
  • 最後に崩れて砕波(サーフィンの波)になる

ちなみに画像内の浅瀬の画像では、波が浅い場所ほど速度を失うため波の屈折が起こっています。その結果、斜めから進んできた波も次第に向きを変え、海岸へ正面に近い角度で押し寄せるようになります。

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波の性質

表現するときに知っておいたほうがいいかなと思った、波の性質についてまとめました。

波は「水そのものが移動する」というより、「エネルギーや形が伝わる現象」なので、独特の性質がいくつかあります。

波の干渉

例えば海面に2つの波が向かい合って進むと、一瞬だけ合体して大きな波になったり、小さくなったりします。

山 + 山 → 大きな山
山 + 谷 → 打ち消し合う

でも通り過ぎた後は、お互い元の形に戻って進み続けます。

水の塊がぶつかるならぐちゃぐちゃになりそうですが、波は形の情報なのでこのような動きになります。

波の回折

波は障害物の裏側にも回り込みます。
これを回折といいます。

水はほぼその場で回る

深い海の波では、水粒子は円を描きながら少しずつしか進みません。(深度も影響し、深いところほどほとんど動かなくなります。)

波は右へ進んでいるのに、水そのものが右へ大きく流れているわけではないのです。

コルクを海に浮かべると、波とともに上下しながら少し前後する程度に動きます。長い時間で見るとわずかに運ばれることがある程度です。

※また、波や海流、風の影響によって流木などが岸へ運ばれることがあります。特に嵐の際は、強風によって水そのものが流されるため、その影響が大きくなります。

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海の表現に関して

波が崩れると水の中に空気が巻き込まれ、多くの泡が発生します。

海岸で見られる白波は、この細かな泡が光を反射して白く見えているものです。波が激しい場所ほど泡が多くなります。

コースティクス

水面の波による凹凸がレンズのような働きをし、太陽光を集めたり広げたりします。

その結果、海底には明るい筋や網目模様が現れます。これをコースティクスと呼びます。

透明度の高い海や浅瀬を表現する際によく使われる要素です。

泡の影

浅瀬では、波の泡が太陽光を遮ることで海底に影ができます。

特に透明度の高い海では、白い泡と海底に落ちる影のコントラストが目立ちます。

泡の影を加えることで、水の透明感や浅瀬らしさを表現できます。

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アニメーションでの実践

これまでの水や波の性質を元に、いろんな場面でのアニメーションを製作してみたので、ポイントや所見などをまとめてみようと思います。

波をアニメーションするときのポイント

大体波を描くとき、サイン波のような形を横方向に送っていく(進ませる)と思うんですが、そのとき、縦方向はそのまま中間線を中割すると間違います。

横方向は一定の距離で形が進んでいくんですが、縦方向は間隔が一定ではありません。

また、距離が空いてるときなど、普通に中間を割っていくとただの線になっていくので(例・サイン波の山と谷の中間線は水平線になってしまう)、正弦波が進んでいるんだと思って割ることが重要です。

波の形

人口的に作り出した綺麗な波だと、正弦波(サイン波)がそのまま進んだような波になることもありますが、大抵方向が少し変化した大小さまざまな波が同時に進むことが多いです。(海・河川)

サーフィンをするときの大きい波

  • 海面から一列に盛り上がってきて、波が立ち上がってきます。(このとき波下側の速度が遅くなり、上部分が前へ倒れてきます。)
  • 並みの先が不安定になり、白波になります。上側の波が充分前に倒れて巻かれたような形になり、重力で部分的に崩れ始めます。(ブレイク)
  • 崩れると、海面に波がぶつかり、激しく白波が立ちます。海面の白波はそのままビーチへ運ばれることもあります。
ポイント部分だけ載せています。

※ディズニーのアニメってやたら水の表現に泡を描いていて、それがすごく好きなので、自分も泡を追加してみています。あまり泡も描いてる人って少ないかもしれません。

今回の記事をまとめたショート動画。作ったアニメーションなどもあります。

サーフィンしてるとこなどのリファレンス動画は山ほどあります。好きなものを見つけてください。

打ち上げ波/ビーチ、砂浜

砂浜のビーチに打ち寄せる波の動き

  • 砂浜に打ち寄せた白波が薄く広がる
  • 白波が砂浜に広がるにつれて泡がまとまりを失って消えていき、少なくなる
  • これ以上進まない位置までイーズアウトで進み、停止して、また加速して(イーズインで)波が引いていく
  • 波が引いていくとき、水が砂浜にしみこみ色が変わる、水膜が薄くなったり、泡部分がまとまりを失い、消えていきます。

今回も泡大好きなんで、泡を描いて見ました。

荒波/嵐

嵐のときの荒波の動き

  • 三角波
    異なる方向からの波が交差し、海面が不規則で尖った形状になることがある。
  • 波の重なり
    大きなうねりのような波長の長い波の上に大小の波や三角波が乗っているような状態
  • うねりの上の動き
    例えば船が海洋上にいた場合、大きなうねりの上にいるので、上のセクションで説明したように、上下と前後の動きが重なり、円や楕円を描くように揺れる。また、その他の小さな波もうねり上にあるためそのように動く。小さな波がタイミングをズラしながら立ち上がってくるように見える

大きなうねりの上で形成された大きな波が船に当たると、船は大きく持ち上げられ、波は白波となって砕け、大量の水しぶきを上げる。

嵐のときの波は、アニメーションを作ってみたんですが、うねりの上の波の動きが非常に難しく、あまりできませんでした。うねりの上で船やたくさんの波が前後円運動しながら進んだり、波が合成されて大きい波になっていくというのは、かなり複雑な動きです。

実際に動画で見ると、小さな波が順番に立ち上がり、互いに重なりながら一時的に大きな波を形成する様子が見られます。大きなうねりはゆっくりと進み、その上を異なる周期の波が重なって動いているため、全体のタイミングを捉えるのが非常に難しく感じました。

リファレンス動画

さすがのディズニーです。暴風雨での波の特徴をすごくしっかり表現できててすごいですね。細かい波がタイミングをズラしながら立ち上がってくる表現、めんどくさそうだけどちゃんとやってます。

崖の上のポニョは波というか水の表現がたくさんあって、すごいんですけど、かなりデフォルメされてます。リアルではないけど、迫力とかアニメーションの面白さが素晴らしいと思いました。

個人的にはやっぱり不思議の国のアリスの涙の海で嵐っぽくなってるのが好きですね。バカでかい泡も浮いてて、意味わかんなくて最高でした。(そこまで激しい嵐じゃないんですが)

実際の嵐での波。見てて恐ろしいんですけど、海外って化け物級の波とかハリケーンとか好きすぎですよね。いっぱい動画あったのでありがたいですが…。

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参考

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