グリースペンシルモディファイア紹介まとめの続きです。以下のモディファイアを紹介していきます。
- Deform(変形)…新しいジオメトリを追加せず、形状のみを変更します。
- Armature
- Hook
- Lattice
- Noise
- Offset
- Shrinkwrap
- Smooth
- Thickness
- Color(カラー)…オブジェクトの色の出力を変更します。
- Hue/Saturation
- Opacity
- Tint
Generate系モディファイアは下記の記事でまとめています。
ラインアートモディファイアまとめ
Armature(アーマチュア)モディファイアー
Armatureモディファイアーは、キャラクターのポーズアニメーションなどのために、骨格(スケルトン)システムを使用してオブジェクトを変形させるためのモディファイアーです。
オプション
Object(オブジェクト)
このモディファイアーで使用するアーマチュアオブジェクトを指定します。つまり、どのリグを使うかを選びます。

3Dオブジェクトにリグを付けるのと同様にアーマチュアをつけることができます。ストロークの頂点ごとにウェイトペイントをしていくような感じです。
Hook(フック)モディファイアー
Hookモディファイアーは、別のオブジェクト(通常はEmptyやボーン)を使ってストロークのポイントを変形させるためのモディファイアーです。
フックオブジェクトを動かすと、その周囲のポイントが引っ張られて一緒に動きます。
イメージとしてはアニメーション可能なプロポーショナル編集(Proportional Editing)のようなものです。
オプション
Object(オブジェクト)
フックとして使用するオブジェクトを指定します。
通常はEmptyボーンを使いますが、任意のオブジェクトでも可能です。
Strength(強さ)
フックの影響度を調整します。
0.0 → 影響なし
1.0 → 完全にフックに追従
Falloff(減衰)
影響の減衰方法を設定します。
スムーズ
シャープ
リニアなど
カスタムカーブを設定することも可能で、より細かい制御ができます。
Radius(半径)
フックが影響する範囲の大きさです。
この半径内にあるポイントが影響を受けます。
Uniform Falloff(フォールオフの均一化)
オブジェクトがスケールされている場合、
特に非均一スケール(例:Xだけ2倍など)でフックの影響が歪むのを防ぎます。
スケールによる引き伸ばしを補正するための設定です。
Influence(影響)
Influence Filters(影響フィルター)を参照。
※特定のレイヤーやマテリアルなどに限定して影響させるフィルター機能。

頂点グループごとに動かすこともできますが、減衰が効いてくれないため、微妙?
注釈
Hookモディファイアーは、元のストロークのポイントインデックス(番号)を記憶して、影響対象を決めています。
つまり、後からポイントを増やすモディファイアー(例:Subdivideなど)がHookより前にあると、追加されたポイントはHookの影響を受けません。
そのためジオメトリを生成するモディファイアー(例:Subdivide)は、Hookの後に配置する必要があります。
モディファイアーの順番が重要です。
Lattice(ラティス)モディファイアー
Lattice モディファイアーは、ラティスオブジェクトの形状に従ってベースオブジェクトを変形します。
Options
Object(オブジェクト)
ベースオブジェクトを変形するためのラティスオブジェクト。
ここに指定したラティスが「変形の型」になります。
Strength(強さ)
元のポイント位置と、ラティスで変形されたポイント位置とのブレンド係数。

Noise(ノイズ)モディファイアー
ノイズモディファイアーは、ストロークやポイントの各種プロパティ(位置・不透明度・太さ・UVなど)にランダムな変化を加え、線を不安定で揺れた状態にします。
- 手ブレ風
- ガタガタ線
- アナログ風
- ゆらぎアニメ
を自動で作るモディファイアーです。
オプション(Options
Position(位置)
ポイントの位置に対するノイズの強さ。
値を上げると線がぐにゃぐにゃ揺れます。
(0のときは変化なし)
Strength(強さ)
ポイントの強さ(=不透明度)に対するノイズの強さ。
値を上げると線の濃さがランダムに変わります。
Thickness(幅)
ポイントの太さに対するノイズの強さ。
値を上げると線の太さがランダムに変化します。
UV
ポイントのUV回転に対するノイズの強さ。
テクスチャ付きブラシの場合:
テクスチャが揺れるようになります。
Noise Scale
ノイズの周波数(細かさ)を制御します。
小さい → 大きくゆったり揺れる
大きい → 細かくブルブルする
Noise Offset
ノイズをストロークに沿って移動させる。
アニメーションさせると:
波が流れる
線が走査される
ような効果になります。
Seed(シード)
同じ設定でも揺れ方のパターンが変わります。

Randomize(ランダム化)
オンにすると:
ノイズが時間経過でランダムに変化します。
線がふるえるようなアニメーションをつけたいとき使う
Mode(モード)
- Steps(ステップ)
- 一定フレームごとに新しいランダム値を生成。
- Step…何フレームごとにランダム値を切り替えるか。
- Step = 1 → 毎フレーム変わる(激しく震える)
- Step = 10 → 10フレームごとに変わる(カクカク揺れ)
- Keyframes(キーフレーム)
- キーフレームのあるフレームでのみ新しいランダム値を生成。
Offset(オフセット)モディファイアー
Offset モディファイアーは、オブジェクト原点を基準に、ストロークの位置・回転・スケールを変化させます。
ポイントは:基準はオブジェクト原点(Object Origin)
オプション
General…全般(Global設定)
Location X, Y, Z
ストロークを原点からどれだけ移動させるか。
Rotation X, Y, Z
ストロークをどれだけ回転させるか。
Scale X, Y, Z
ストロークをどれだけ拡大・縮小するか。
これは「全ストロークに一括で適用」されます。
Advanced(高度な設定)
Mode(モード)
どの単位でオフセットを適用するかを決めます。
- Random(ランダム)
- 各ストロークにランダムなオフセットを追加します。
- バラバラに散らしたいときに使います。
- Layer(レイヤー)
- レイヤー単位で順番にオフセット。
- レイヤーごとに段階的なズレを作れます。
- Stroke
- ストローク単位で、描画順を基準にオフセット。
- 描いた順番に:
- 少しずつ位置をずらす
- 少しずつ回転させる
- といったことができます。
- Material(マテリアル)
- マテリアル単位でオフセット。
- 色や質感ごとにズラせます。

各モード共通設定
Offset X, Y, Z
各要素(レイヤー・ストロークなど)ごとの移動量。
Rotation X, Y, Z
各要素ごとの回転量。
Scale X, Y, Z
各要素ごとの拡大縮小量。
Random モード専用
Uniform Scale
スケールのランダム値をXYZ軸で共通にする。
ON → 均一拡大
OFF → 軸ごとにバラバラ
Seed
変えると散らばり方が変わる。
Layer / Stroke / Material モード専用
Step
何個ごとにまとめてオフセットするか。
Step = 1 → 1個ずつズレる
Step = 3 → 3個まとめて同じズレ
Offset(開始位置)
どの要素からオフセットを始めるか。
途中からずらしたいときに使う。
Shrinkwrap(シュリンクラップ)モディファイアー
Shrinkwrap モディファイアーは、Grease Pencil オブジェクトを別のオブジェクトの表面に「貼り付ける(収縮させる)」ためのものです。
変更対象オブジェクトの各ポイントを、指定したメッシュの表面上の最も近い位置へ移動させます。
つまり3Dモデルの表面に線画を密着させるためのモディファイアーです。
オプション
Wrap Method(ラップ方法)
各ポイントをターゲット表面のどこに移動させるか、その決定方法。方法によって追加オプションが変わります。
- Nearest Surface Point(最近接表面の点)
- ターゲット表面上の最も近い点へスナップします。最も一般的な方法です。
- Project(プロジェクト)
- 選択した軸方向に沿って、ターゲットに当たるまで投影します。ターゲットに当たらなければ、元の位置のままです。
- Limit(制限)…元の位置と表面との距離制限。これを超える場合は投影されません。
- Subdivision Levels(細分化レベル)…ラップ計算前に一時的に Catmull-Clark 細分化を適用。より滑らかな結果になります。
- Axis(軸)…どのローカル軸方向に投影するか指定。何も選択しない場合は法線方向になります。
- Negative / Positive…投影を許可する方向を指定。両方ONなら、両方向を試して近い方を採用。
- Face Cull(面の間引き)…表側/裏側からの投影を防ぐことができます。面の表裏は法線で決まります。
- Invert Cull(非投影面の反転)…Negative方向投影が有効な場合、Front/Back の非投影面を反転可能。
- Auxiliary Target(追加ターゲット)…投影先を追加できます。
- Nearest Vertex(最近接頂点)
- ターゲットの最も近い頂点へスナップ。追加オプションなし。Snap Mode はサポートしません。
- Target Normal Project(ターゲット法線投影)
- Nearest Surface Point に似ていますが、非常に滑らかな結果。その代わりかなり重い方法です。
最近接点ではなく、「スムーズ法線が元のポイント方向を向いている点」を探します。
非マニフォールド境界は無限に薄い円柱として処理され、フラットシェーディングは無視されます。
- Nearest Surface Point に似ていますが、非常に滑らかな結果。その代わりかなり重い方法です。

Snap Mode(スナップモード)
選ばれたターゲット位置へ「どう移動させるか」を制御。
Offset が 0 でない場合に差が出ます。
- On Surface(サーフェス上)
- 常にポイントを移動します。
- Offset は「元の位置へ戻る方向」に沿って適用されます。
- Inside(内側)
- すでにターゲット内部にある場合は移動しません。
- Offset は内部方向へ体積を縮めます。
- Outside(外側)
- すでにターゲット外部にある場合は移動しません。
- Offset は外側方向へ排除範囲を拡張します。
- Outside Surface(サーフェスの外側)
- On Surface と同様ですが、Offset は常にターゲットの外側方向に適用されます。
- Above Surface(サーフェスの上)
- On Surface と似ていますが、Offset はターゲットの「滑らかな法線方向」に沿って適用されます。
注釈
Inside / Outside は簡易的な衝突判定として使えます。
ただし法線ベースの判定なので、90度以上の鋭角部分では不安定になることがあります。
Target(ターゲット)
吸着させるメッシュオブジェクト。
Offset(オフセット)
ターゲット位置からどれだけ距離を保つか。
0 → 完全密着
正値 → 少し浮かせる
Smooth Factor
どれだけスムージングするか。
Repeat
スムージングを何回繰り返すか。
頂点数が少ないと精度が荒れる
法線依存なのでターゲットの法線が重要
原点とトランスフォームの影響を受ける
Smooth(スムーズ)モディファイアー
Smooth モディファイアーは、ストローク/ポイントの各種プロパティ(位置・不透明度・太さ・UVなど)の値を均一に近づけることで、線をなめらかで流れるような状態にします。
ガタついた線を整える、ノイズを抑える、手ブレを軽減するためのモディファイアーです。
オプション
Affect(影響)
どのプロパティにスムーズを適用するかを選びます。
複数選択可能。
Position(位置)
ポイントの位置をなめらかにします。
→ 形状そのものが滑らかになります。
Strength(強さ)
ポイントの強さ(不透明度)をなめらかにします。
→ 濃淡のムラを均します。
Thickness(幅)
ポイントの太さをなめらかにします。
→ 太さの急変を抑えます。
UV
UV回転をなめらかにします。
→ テクスチャブラシの回転ムラを抑えます。
Factor(係数)
スムーズの強さ。
低い → 軽く整える
高い → 大きく均す
Repeat(リピート)
スムージングを何回繰り返すか。
Smoothツールを複数回実行するのと同じ。
※高すぎるとFPS(再生性能)が落ちます。
Keep Shape(形を保持)
できるだけ元の形状を保とうとする。
Smooth Ends(端もスムーズ)
ストロークの端点もスムージング対象にします。
OFFだと:端はそのまま残る
ONだと:端まで滑らかになる
内部的には「隣のポイントとの平均値に近づける」処理を繰り返しています。
そのため:
頂点数が多いほどきれいに整う
頂点が少ないと変化が荒くなる

Thickness(太さ)モディファイアー
Thickness モディファイアーは、ストロークの各ポイントの太さを変更します。
オプション
Uniform Thickness(均一な太さ)
有効にすると、ストローク全体の太さを同じ値に揃えます。
ONの場合:
筆圧の変化や元の太さ設定を無視
全ポイントが同じ太さになる
OFFの場合:
元の太さの差を維持しつつ調整する
Thickness(幅)
Uniform Thickness が ON のときに使います。
ストロークポイントの絶対的な太さ。
Thickness Factor(太さ係数)
現在のポイントの太さに対して、加算または減算する値。
+1.0 → 全体的に太く
-0.5 → 全体的に細く
これは「相対的な変更」です。

Hue/Saturation(色相・彩度)モディファイアー
Hue/Saturation モディファイアーは、オブジェクトの最終出力カラーに対して色変換を適用します。
オプション
Mode(モード)
色変換をストローク(線)と塗り(Fill)のどちらに適用するかを指定。
- Stroke & Fill → 両方に適用
- Stroke → 線のみ
- Fill → 塗りのみ
Hue(色相)
色相を回転させます。
仕様:
0〜1 の値で 360° 回転に対応
0 と 1 は同じ色
0.5 は 180°回転
補足:
0(-180°)と 1(+180°)は同じ結果になります。
つまり:
色の「輪」をぐるっと回すイメージです。
Saturation(彩度)
色の鮮やかさを調整。
0 → 完全にグレースケール
1 → 元の彩度
1より大きい → より鮮やかになる
Value(値)
全体の明るさ。
下げる → 暗くなる
上げる → 明るくなる
いわゆる「明度」です。

Opacity(不透明度)モディファイアー
Opacity モディファイアーは、ストロークポイントの不透明度(アルファ値)を変更します。
Grease Pencil ではアルファ値は「ポイントごと」に保存されています。
このモディファイアーは、その値を変更して完全透明、半透明、完全不透明まで調整できます。
オプション
Mode(モード)
どの部分の不透明度を変更するか指定します。
- Stroke & Fill → 線と塗り両方
- Stroke → 線のみ
- Fill → 塗りのみ
- Hardness → 線の中心から縁への透明度(グラデーション)
- 線の中心は濃い、外側に向かって透明というブラシのにじみ具合に影響します。
Uniform Opacity(均一な不透明度)
有効にすると、ストローク全体の不透明度を同じ値にします。
ON:ポイントごとの透明度差を無視
OFF:元のアルファ値を活かす
Strength(強さ)
ストロークポイントの「絶対的な不透明度」。
0.0 → 完全透明
1.0 → 完全不透明
Uniform Opacity が ON のときによく使います。
Opacity Factor(不透明度係数)
元のアルファ値に対して掛け算する値。
動作イメージ:
1.0 → 元の値をそのまま使用
0.5 → 半分の不透明度(より透明)
1.5 → より不透明に
2.0 → 完全不透明になる

Tint(色付け)モディファイアー
Tint モディファイアーは、元のストロークまたは塗りに、指定した色を混ぜて着色します。
オプション
Mode(モード)
色変換をどこに適用するか指定します。
- Stroke & Fill → 線と塗り両方
- Stroke → 線のみ
- Fill → 塗りのみ
Factor(強さ)
色の混ざり具合を制御します。
0 → 元の色をそのまま維持
1.0 → 完全にTintカラーに置き換わる
1.0より大きい → アルファ(不透明度)にも影響
2.0 にすると完全不透明になります。
Tint Type(色付けタイプ)
- Uniform(均一)
- 単色で全体を着色します。
- Color(カラー)…混ぜる色を指定します。
- Gradient(グラデーション)
- グラデーションで着色します。
- Color Ramp(カラーランプ)…色の変化を設定します。
- Object(オブジェクト)…効果の中心位置を決めるためのオブジェクト(通常は Empty)。
- Radius(半径)…効果が届く最大距離。
- 小さい → 狭い範囲だけ色変化
- 大きい → 広範囲に影響

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