【VRChat】2025年版：Blenderでモデルを自作してVRChatにアップロードする方法④～アップロード編～

この記事は、Blenderで自作のアバターを作ってVRChatにアップロードして実際に遊んでみる！というシリーズの第４回、アップロード編になります。主にUnityでアバターの設定・アップロードなどの作業をしていきます。

右図の猫アバターのような簡単なキャラクターを作っていきます。いきなり人間キャラクターは難しいので、アバターアップロードの全体の流れを把握するためにシンプルなキャラクターを作っています。

新しいプロジェクトを作成する

VCCメニューの右上に
Create New Projectのボタンがあるのでそれを押します。

New Projectのページになるので、

• Avatarsを選ぶ
• Project Nameをつける（アバターの名前などでいいです）
• Create Projectを押します

projectのManage Package画面が開きます。

自分がつけたファイル名が左上にあるのを確認し、右上のOpen Projectを押してUnityを開きます。

Unityが開きます。

少し時間がかかりますので、バーがいっぱいになってUnityが開くまで待ってください。

Unityの画面が開いたら、作ったデータをインポートします。

画面下のProject画面にAssetsファイルの中が表示されていると思います。

そこに、前回アバターデータをまとめたフォルダをドラッグ＆ドロップしてインポートします。

アバターフォルダをダブルクリックしての中を見ると、FBXのデータとテクスチャ画像が入っています。

FBXのデータを左上のヒエラルキーというメニューの中にドラッグ＆ドロップします。

すると、中央の画面の中にアバターが出てきます。

アバターのFBXファイルを選択すると、Inspectorタブでメニューが選択できるようになります。

Materialsを選択し、Extract Materials…をクリックします。

フォルダー選択画面になります（どこにマテリアルを作るか聞いています）が、同じ場所でいいので、そのままフォルダーの選択をクリックします。

すると、Assetsファイルの中にマテリアルができています。（Blenderで「猫身体」とつけた名前が使われています）

新しくUnityが作り直したマテリアルです。マテリアルを選択すると、右側にinspectorで詳細が表示されます。

今回はUnityのStandardシェーダーを使いますのでこのままでOKです。

今度はリグの設定をします。

アバターのFBXファイルを選択してInspectorを開いて、今度はRigを選択します。

Animation Type
Generic → Humanoid　にする

Applyをクリック

Configure…をクリック

ボーンの割り当て

ボーンのMappingの画面が出てきます。

この画面の下にスクロールすると、Unityでのボーン（左）にBlenderから持ってきたボーン（右）を割り当てる一覧表が出てきます。

Headを選択すると顔周辺のボーンも見れます。

ちゃんとBlenderで作ったボーンが、Unityのボーンに割り当てられているかチェックしたいのですが、一覧表でチェックするのは少し大変です…。

画面でボーンを見て、灰色になっていると割り当てが外れているボーンです。全て緑の場合大体OKだと思います。

作ったボーンが割り当てられてなかったら

もし作ったはずのボーンがその名前のボーンに割り当てられていなかったら、ヒエラルキーの中からボーンを選択して右の項目にドラッグして埋めていく必要があります。

次は、Muscles & Settingsで動きのチェックと修正ができます。

バーを動かすとアバターが動きます。ここで動きをチェックするんですが、最初はここでチェックするのは難しいので、今回はスルーします。

VRChatにアップロードしたり、実際の画面でテストしておかしかったらここで修正します。

あまり気にせず、ざっとチェックしたらReset Allのボタンで元に戻し、右下のDoneを押してボーンの設定を終了します。

今度は視点の位置合わせなどをやっていきます。

ヒエラルキーのアバターオブジェクトを選択します。

右側Inspectorの下の方にAdd Componentというボタンが出ているのでクリックします。

Componentの検索画面が出るので、
「VRC Avatar Descriptor」
を検索して選択します。

すると、VRC Avatar Descriptorというコンポーネントが追加されました。

画面内を見ると、アバターの上の方に白い点みたいなものが見えると思います。これがアバターの視点になるポイントです。

この位置をアバターの目の位置に合わせていきます。

そのために、上のほうにある四方に伸びてる方向表示のXの赤い部分をクリックして横方向にします。

白いポイントがメッシュの中に入ってしまうと見えなくなるので、メニュー上部の球みたいなアイコンをクリックして、シェーディングモードをワイヤーフレームにします。

※位置合わせの作業が終わったら元のShadedのモードに戻しておいてください。

VRC Avatar Descriptorコンポーネントの中のView PositionのY、Zの数値を変えて、キャラクターの目のところに視点のポイントが来るように調整します。

LipSyncのシェイプキーを割り当てる

LipSyncの発音とアニメーションの割り当て表がでてきます。

最後の５個のaa（あ）, E（え）, ih（い）, oh（お）, ou（う）には、作ったシェイプキーのあ、い、う、え、お、を正しく設定します。（すでに設定されてるものがあるかもしれませんが、間違ってることもあるのでよく確認してください。）

この５音以外はどう設定しても大丈夫らしいので、ランダムに設定してください。（全部違うシェイプキーを作ってもかまいませんが大変なので今回は５音分しか作っていません）

※サブディビジョンサーフェスモディファイアを適用しないままアバターデータをインポートすると、ここでシェイプキーが消えてしまいます。

あとはアップロードするだけなので、その前にUnityの今の作業ファイルを保存しておきましょう。

画面上部メニュー　File > Save　をクリックします。

初回はどこのフォルダに保存するか聞いてきます。Unityでは、アバターのデータはPrefabとして保存するので、そのまま同じ場所に保存します。（Assetsファイルの中です）

ファイル名をmyAvatarなどとつけて保存を押します。

VRChat SDKを開く

右側画面や、どこかにVRChat SDKのタブがすでにあればそれを開きます。

どこにも無ければ、上部メニューのVRChat SDK > Show Control PanelをクリックしてVRChat SDKパネルを出してください。パネルは右側のinspectorなどがある場所に入れておいてください。

Sign inする

VRChatアカウントを作ったときに設定したUsernameまたはEmailと、Passwordを入力してサインインします。

サインインすると、登録したメールアドレスに6桁の番号が送られてくるので、それを入力して認証します。

アバターアップロードのための設定画面が開くので設定していきます。

1.Prepare Your Content

アバターの情報を入力します。

Name…アバターの名前を入れてください。日本語も可。アバターの名前として表示されます。
Content Warnings…このアバターの注意書き・警告があればチェックを入れてください。

VRChat　ガイドラインについて

VRChat Creator Guidelines — VRChat

These are the guidelines for creating content in VRChat! Avatars, worlds, video, and more!

hello.vrchat.com

上記サイトの訳：
VRChat クリエイター ガイドライン

VRChat では、ワールドやアバターの作成、グループの運営、イベントの開催、YouTube や TikTok 用の動画制作、Twitch での配信など、さまざまな方法でコンテンツを作ることができます！

VRChat のコンテンツを作成する際は、以下のガイドラインに従ってください。コミュニティガイドラインもコンテンツに適用されます。

ここでいう「コンテンツ」とは、VRChat にアップロード、読み込み、配置、着用、表示、制作、使用できるあらゆるものを指します。このリストは例示であり、すべてを網羅するものではありません。

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一般的なコンテンツガイドライン

• 性差別、 人種差別、ヘイト表現、嫌がらせ、差別的な言葉、行動、アイコン、グループ、コンテンツは決して許可されません。VRChat は不寛容を容認しません。
  • 「ロールプレイ」や「歴史的に重要」であることは、違反の言い訳にはなりません。
• 他のユーザーの体験や VRChat の使用を妨害する目的でコンテンツを作成・使用することは禁止されています。
  • 例: 他人の VRChat クライアントをクラッシュさせる「クラッシャー」コンテンツは禁止です。
  • 例: フルスクリーン シェーダー、ワールド全体のオーディオ、過度に大きなアバター、視覚的に破壊的なアニメーションなども禁止です。
  • ただし、ショーやパフォーマンスのために全員が同意した場合は例外として認められることがあります。
• 公共コンテンツには以下のような内容を含めてはいけません。
  • 論争を呼ぶ話題、センシティブな内容、親密または挑発的な表現、極端なホラーやショック要素
  • ただし、プライベートインスタンス内で、全員が明確に同意した場合は許可される場合があります。
• 実際のゴア表現（血まみれ、過剰な暴力、動物虐待など）を含むメディアを使用することはできません。特に、他者を驚かせたり、嫌がらせをする目的で使用することは禁止されています。
• VRChat のシステムを隠したり、VRChat の公式システムを偽装して誤解を招くようなコンテンツは禁止です。
• 自分のコンテンツだけでなく、リンク先のコンテンツ（画像、動画、音声、アバターペデスタル、ワールドポータル、URL など）にも責任を持つ必要があります。

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ワールドについて

• 「炎上する可能性のあるコンテンツ」を含むワールドはCommunity Labs や Public ステータスに公開できません。
  • 例: 論争を呼ぶ話題、センシティブな内容、親密または挑発的な表現、極端なホラーやショック要素
• ワールドのモデレーション機能（Udon スクリプトなど）を実装する場合、以下のルールを守る必要があります。
  • ワールドのルールを明示し、違反した場合のモデレーション措置について説明すること。
  • ルールはワールドの入り口付近や目立つ場所に掲示すること。
  • モデレーションを受けたユーザーには、どの措置が適用されたのかを明確に伝えること。

可能な措置

• ルールを破ったユーザーにモデレーションを適用する
• ユーザーを別のエリアにテレポートさせる
• ユーザーのワールド内システムの利用や音声送信を制限する
• 「許可リスト（Allow List）」を使用し、特定のユーザーのみ機能を利用できるようにする

禁止される措置

• ユーザーのアバターを強制的に変更すること
• ユーザーをクラッシュさせたり、VRChat の基本システムを妨害すること
• ユーザーがインスタンスから退出するのを妨げること
• 事前に特定のユーザーをブロックする「ブロックリスト」などを使用すること

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アバターについて

• 「炎上する可能性のあるコンテンツ」を含むアバターは「Public ステータス」に設定できません。
• Public アバターは、以下のような場面で見られるものと同等の基準を満たす必要があります。
  • 大規模イベント、パレード、ショッピングセンター、家族向けのビーチ
• プライベートアバターについては、論争を呼ぶ話題、センシティブな内容、親密または挑発的な表現、極端なホラーが含まれていても、公共スペースで使用しない限り許可される場合があります。

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コンテンツ警告システム

VRChat バージョン 2023.3.3 以降、ワールドやアバターに「コンテンツ警告」ラベルを付けることができます。

• 必要に応じて適切なラベルを付けること。
• ラベルは VRChat SDK または VRChat Home ウェブサイト で設定可能。
• 18歳未満のユーザーはすべてのフィルターがデフォルトでオンになり、オフにできません。
• ただし、コンテンツ警告が付いていてもVRChat のガイドラインや利用規約に違反するコンテンツは許可されません。

コンテンツ警告ラベルの種類

1. 性的に示唆的な内容
2. 成人向けの言語・テーマ（薬物、ギャンブル、ブラックジョークなど）
3. グラフィックな暴力表現（リアルな戦闘や流血）
4. 過剰なゴア表現（リアルな血や臓器）
5. 極端なホラー（強烈な恐怖や不安を与えるもの）

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動画・画像コンテンツについて

• 配信や動画投稿時は各プラットフォームのルールを守ること。
• VRChat のルールはプラットフォームのルールより優先されます。
• 他のユーザーが映る場所では注意すること。
• VRChat を使用してポルノコンテンツを制作することは禁止。
• VRChat にアップロードする画像は**「安全な内容（Safe for Work）」である必要がある。**

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VRChat の API やボットの使用、グループの運営などの詳細は、オリジナルのガイドラインを参照してください。

コンテンツ警告ラベルの種類

1. 性的に示唆的な内容
2. 成人向けの言語・テーマ（薬物、ギャンブル、ブラックジョークなど）
3. グラフィックな暴力表現（リアルな戦闘や流血）
4. 過剰なゴア表現（リアルな血や臓器）
5. 極端なホラー（強烈な恐怖や不安を与えるもの）

ガイドラインを読んだり、VRChatで遊んでみて、どのくらいのラインがセーフ、アウトなのか自分なりの基準を見つけてください。今回のような動物キャラクターだったら警告のチェックはいりません。ファミリー層が見ても大丈夫なら大体セーフ（多分）

Description…アバターの説明です。なくてもいいです。
Visibility…Privateは自分だけがアバターを使えます。Publicは他のユーザーも使えるようになります。
Image…アバターのサムネイメージ。以下２通りの画像の設定方法があります。
Select Image…1200×900の画像を読み込む
Capture In Scene…画面をキャプチャします。

視点を回転させ、良いアングルを探したり、ライトを回転させて光の当たり方をよくしたりできます。Fill Backgroundにチェックで背景に色を設定することもできます。

アバターをアップロードする前に修正するべき箇所を警告しています。

赤いビックリマークの警告は直さないとアップロードできません。右のAuto FixをクリックするとUnityが直してくれます。

それ以外の色の警告は直さなくてもアップロードできるようですが、直せるなら直した方がいいと思います。

他にも「こうするといいよ」というアドバイスや最適化できるポイントを提案してくれているので慣れてきたら目を通すと良いです。

アップロードするかテストをするかを設定します。ここで実際にアップロードできます。

Build ＆Test Your Avatar…テストアバターとしてアップロードされます。VRChatに入って設定メニューのアバターページを開くと、SDKのテストアバターという項目に入っています。

アップロードする

Build TypeをBuild & Publish Your Avatar Onlineにし、下の確認のチェックを入れてBuild & Publishを押します。

少し時間がかかりますが成功するとUpload Succeededと出ます。ここでSee it on the VRChat Websiteのボタンを押すと

VRChatのサイトが開き、アップロードされたアバターのページが開きます。

実際に遊ぶにはVRChatに入ってアップロードしたアバターのページを開いてください。作ったアバターがアップロードされているはずです。

「アプリを取得してこの’vrchat’リンクを開く」というウィンドウが出てアップロードできないときは、VRChat SDKにきちんとVRChatまでのパスが通っていないのが原因です。

UnityのVRChat SDKに戻って、SettingsタブのInstalled Client Path:がきちんとVRChat.exeの実行ファイルへのパスになっているか確認します。

Editでパスを編集できます。

大体は
C:¥Program Files(x86)¥Steam¥steamapp¥common¥VRChat¥VRChat.exe
などになってるらしいので修正してください。

アバターの姿勢を直したいとき

やっとアバターをアップロードしたぞ‼と思っても、まずはホームにある鏡などで姿や動きを確認してください。

宗房（猫アバター）の場合は、肩がせまくて下半身の方が大きかったので、直立の姿勢にすると手が身体にめりこんでしまっていました…。

このようにアバターの姿勢や動きが何かおかしい…という場合、身体の角度などを修正できる機能があります。Unityに一旦戻って作業します。（修正してまた何回でもアップロードし直すことができます。）

アバターオブジェクトを選択し、Inspector画面からRigのメニューを開き、Configureをクリックします。

Rigの設定をしたページがでますので、リグの設定は飛ばしてMuscles & Settingsのページを開きます。

Muscles & Settingsのページで各ボーンの動きを調整できます。

腕の開く角度を変更したいので

Left Arm > Arm Down-Up
Right Arm > Arm Down-Up
の項目を開いて、
-60から100だった値を-40から100に変更し、動く角度を狭めて、腕が直立状態でも少し開くようにします。

左側のバーは、この設定でどう動くかすぐプレビューできるパラメータです。（でも他のパラメータが入っててわかりづらかった…）

修正できたら、下のApplyを押します。

いろいろいじりすぎてよくわかんなくなったらRevertを押すと最初の設定に戻ります。

全て終わったらDoneを押します。

もう一回VRChat SDKでBuild & Publishを押してアバターをアップロードし直します。

VRChatに入ってアバターを見てみると…

直った…！！いい感じに腕の角度が直っています。嬉しい。

何かアバターの姿勢を直したいときはこうやって修正してみてください。

LipSyncのチェック

他にもマイクでしゃべってみてLipSyncの動きも見てみてくださいね。

右動画はしゃべったときに、シェイプキーでつけた口や耳のアニメが動いている様子です。こんな風に動きます。

やっとアバターがアップロードできました！Privateに設定しておけば、あなたしか使えない世界で一つのオリジナルアバターです‼

自分の作ったアバターでVRChatのワールドを思い切り楽しんでみてくださいね！友達とアバターを作って一緒に遊ぶのもきっと楽しいと思います。