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【Blender4.4】ベイクがどうしてもできない原因:ミスを一つずつ潰していく

blender

最近ずっとテクスチャを作っていて、よくベイクしているんですが、うまくいかなかったり、できないトラブルに遭遇します。

自分もBlenderはじめたての頃はベイクという作業がすごく苦手というか、何が起こってるのかよく理解できていませんでした。ベイクを苦手としている人は多いんじゃないかと思い、なぜ失敗するのか、よく忘れる設定などをまとめてみます。

この記事ではオブジェクトの色(Diffuse)を焼いて練習します。

ノーマルが焼きたいという方は以下の記事もあります。

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旧Blenderの罠

Texture Slot(テクスチャスロット)?

チュートリアル動画などで、ベイクの方法を見ると「「Texture Slots」(テクスチャスロット)をnormalに合わせてください」などと言ってる動画がたまにあるかもしれません。

テクスチャスロットという概念、Blenderの旧バージョンではよく使われていたかもしれませんが、最近のバージョンではほぼ使われてないというか、何か設定をしなくてはいけないみたいなことがなくなってるように思うんですよね。

昔はテクスチャスロットを合わせて新規画像を作って~・・・みたいな工程があって、自分もあまりよく理解できず、ベイクとかテクスチャ全般が微妙に苦手でした。

最近の新しいバージョンでは、もうこのテクスチャスロットという概念は、ほぼ忘れて頂いて、ただただマテリアルシェーダーで作っておいたImage Textureノードを選択すればいいだけです。

「ベイクができない、よくわからない」と言う方はチュートリアル動画を見たときに、「texture slot」という名前が出てきたら、古いBlenderのバージョンの話なのではないかと疑ってみてですね、実際自分が使ってるよりも古いBlenderの使い方を解説していたら、その動画で作るのはやめた方がいいかもしれないです。

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ベイクに必要最低限な設定

まずは簡単に「色(Diffuse)」だけを焼いてみます。Normalは一段階難しくなるので。

左図のような立体を作って、マテリアルで四角いドットをつけてみました。この柄(パターン)をベイクして画像に焼いてみたいと思います。

ベイクで失敗しがちな作業工程

  • オブジェクトでのミス
  • UV展開でのミス
  • マテリアルでのミス
  • ベイク設定でのミス
  • ベイク作業でのミス

やっぱりベイクっていろんな工程が影響しているので、難しいんですよね。最初のうちは一つ一つの工程を慎重にチェックしながらミスを探していかないといけないんでつらいですよね。まぁそのうち慣れます!!大体自分がミスする傾向がつかめてくるし、慣れると楽にできるようになります。

①オブジェクトでのミス

まず、法線の方向はまちがっていませんか?

オブジェクトを作ったはいいけど、オブジェクトの法線の方向がおかしいとベイクもうまくいきません。

レイアウト画面の上部メニュー右側にshow Overlaysっていうオプションのアイコンがありますので、▼を押して、その中のFace Orientationにチェックを入れます。これで法線がおかしい面は赤くなります。

赤い面が見つかったら、赤い面を選択し、編集モードで上部メニュー

Mesh > Normals > Flip 

で面をひっくり返して直します。

②UV展開でのミス

UV展開でのミスというか、最初ってUV展開が必要だってことすらよくわかってないですよね。UV展開は必要です。UVがないと、そもそもベイクすることができないです。

立方体とかスザンヌとか出してるなら最初からUVがついてますが、自分で作ったオブジェクトだとUVはありません。あっても変なUVというかちゃんとベイクできないようなUVなので作った方がいいです。

左図のように、UV Editingの画面に入ったら、ちゃんとUVが見えるように作っておきましょう。

UV展開よくわからんという人は、簡単な形状だったらSmart UV Projectとかでいいんで適当にUV展開しておきましょう。

UV展開メソッドについての記事も書いてるんでよろしければ参考にどうぞ↓(中級者向けなのであまり初心者向けではないですが…)

UVが複数ある場合

右のObject Data PropertyにUV Mapsをセットしてあるところがあります。

青くなってるUVに、これからベイクするということです。

右側のカメラアイコンが白いのは、このUVを元にマテリアルなどがレンダリングされているということです。

ベイクするUVは青く選択されているUVです。ここにUVが一つもないと、ベイクもできません。チェックしてみましょう。

③マテリアルでのミス

マテリアル設定でのミス

つけたマテリアルをチェックするときに大事なのは、

Principled BSDFです。

意外と自分はここで7割くらいミスってベイクを失敗します。

Principled BSDFをよく抜かしちゃうんですよね。そのままMaterial Outputにつないでしまいます。このノードを忘れるとベイクが失敗します。

意外とこのミスをあまり言う人がいないわりにミスしがちなポイントだと思うので、一回チェックしてみてください。

イメージテクスチャで新規画像を作る

このマテリアル画面に、新たにImage Textureノードを追加して、新しい画像を作る必要があります。

ここにこれからベイクされるわけです。新しい画像のサイズですが、512×512~4096×4096くらいにした方がいいです。小さすぎ、大きすぎる画像サイズだとうまく焼けなかったりします。

で、作ったImage Textureノードはどこにもつながないでください。

「つながなくていいです」っていう人がいっぱいいるんですけど、つなぐと今のマテリアルがおかしくなるので、つないじゃダメです。

④ベイク設定でのミス

やっとベイクの設定をします。

Cyclesにする

かなりの人がここでミスってる気がします。よく忘れます。Render EngineをCyclesにしてください。

その下にBakeという項目があるので設定していきます。

色をベイクする場合は

Bake Type…Diffuse
Contributions…Colorのみにチェック

これをミスしてないか確認してください。例えば、Contributionsで全部にチェックしてると、光の影響をもろに受けるので、

こんな感じになります。暗かったり、黒い部分とかあったりして失敗します。

あと意外とミスりがちだと思うのは、Selected to Active にチェック入れないでください。これは、ノーマルを焼くときによく使うんですが、オブジェクトの外側というか、別のオブジェクトの柄とかノーマルを焼くときに使うオプションです。このオブジェクト自体の柄を焼くときはチェックしないでください。

で、まだ用意ができてないのでBakeボタンは押さないでください。

⑤ベイク作業でのミス

やっと、ベイクしていきます。

ベイク作業手順

●ベイクする柄がついたオブジェクトを選択します。

●ベイクする柄のマテリアルの中にある新規画像をいれてあるImage Textureノードを選択します。

ちゃんとオブジェクトがオレンジ色にふちどられていることを確認する。

Image Textureノードが白くふちどられていることを確認する。

これでやっとBakeボタンを押してベイクを開始してください。

ベイクが終わるまで待ってください

ベイクすると、下の方にベイク実行中で何%まで作業が終わったかパーセンテージが表示されてますので、終わるまで待ってください。

途中で画面を消したり、ノードを変えたりするとベイクは失敗します。

他にも、ベイクが失敗するときは画面下にベイク失敗理由などが表示されますので、よく読んでください。

ベイクが成功したら、Texture Paintの画面にいき、できたイメージをSave As…を押して名前をつけて保存します。

このテクスチャを保存する前に、まずこのファイル自体をちゃんと保存しておきましょう。このファイルがある場所にテクスチャも保存されます。ファイルがどこにいったのかわからなくならないよう、最初にしっかり保存しておきましょう。

このベイクされたイメージを使うときは、マテリアルシェーダにいって、Image Textureにさっき保存したイメージテクスチャをセットしてBase Colorにつなげば、柄が表示されます。

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まとめ

ベイクは数多くの工程が関わっています。それぞれについてうっかりミスや、忘れていた設定などがないようにチェックしていきましょう。

  • オブジェクトでのミス
    • 法線の方向
  • UV展開でのミス
    • UV展開してUVを作成すること
    • UVがセットしてあるか確認
  • マテリアルでのミス
    • Principled BSDFがつながっていることを確認
    • 新しい画像を作成する
  • ベイク設定でのミス
    • レンダーエンジンをCyclesにする
    • ベイク設定をきちんと確認する
  • ベイク作業でのミス
    • オブジェクトやイメージテクスチャノードを選択する
    • できたテクスチャを保存する